ドラクエウォークで「スクウェアエニックス」と「コロプラ」の株価はどうなる…!?
ドラクエウォークが2019年中にリリース予定ですが、正式リリースに先駆けて2019/6/11からβ版が先行リリースされました。
ドラクエは国民的ゲームなので、いつリリースされるのかと心待ちにしているユーザーも多いと思います。
今回はそのドラクエウォークが「スクウェアエニックス」や「コロプラ」の業績や株価に与える影響を考察してみました。
目次
ポケモンGOとの比較
ドラクエウォークは「位置ゲー」の一種で、現実世界の位置情報とリンクしてプレイすることができます。
そのため、よく「ポケモンGO」と比較されることが多いです。ここでも「国民的ゲーム」×「位置ゲーム」という観点から「ポケモンGO」と比較しながら、考えていきます。
ソーシャルゲームの売上げを推測する上で、必要な要素は「ユーザー数」×「1人当たりの売上げ(課金額)」の2つです。
ユーザー数
ドラクエのユーザーは日本だけではありません。世界規模で「ドラクエ」がどのような位置付けなのかを知らなければなりません。
世界で「ドラクエ」の認知度や人気度、これまでの累計販売数等を調べていたところ、スクウェアエニックスの松田社長の記事を発見。
その記事には「海外市場へ展開するのは難しい」とコメントがありました。。
一方、ドラクエウォークを海外市場へ展開するのは難しいと感じている。地図、位置情報の問題があり、運用も含めてかなりの手間がかかる。日本で開始するだけでもかなりの準備期間を要した。
出典:https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/062500480/
以上のコメントから、ユーザー数はポケモンには到底敵わないことがわかります。
1人当たりの売上げ(課金額)
調べていくと、課金要素がポケモンGOより、ドラクエウォークの方が強いことがわかりました。
ここまで検討して、正確なポケモンGOの数値も公開されていないことや、ましてやドラクエウォークの1人当たりの課金額を算出することも、机上の計算に過ぎないと悟りました。。
という訳で、ざっくり算出していくことにします。
「スクウェアエニックス」「コロプラ」どっちが買い?
ドラクエウォークのβ版が公開された翌日、「コロプラ」も「スクウェアエニックス」も大幅に下げました。評論家は「β版の評判がよくないから」というが、果たして本当でしょうか?
確かにネットのゲーム掲示板の評判は悪い。しかし、実際にβ版でプレイしているユーザーの生の声をTwitterで見ていると、非常に好意的でした。
これは掲示板が評論家と化したコアなユーザーがコメントしているからだと考えます。
私は生の声を信じます。
なので、「ドラクエウォークはポケモンGOに匹敵する程、流行る」と見ています。
課金要素がポケモンGOよりドラクエの方が多いこと、日本を代表する国民的人気ゲームであることから、「ポケモンGOと同じ売上げを日本で上げる」と仮定して話を進めます。
ポケモンGOの世界売上げが860億円(2018年度)で、日本はそのうち、33.5%を占めいています。
※ちなみに、世界で一番課金しているのは日本人のようです。
出典:https://forbesjapan.com/articles/detail/24777、https://www.4gamer.net/games/316/G031663/20180927010/
計算の結果、ポケモンGOの日本での年間売上げは288.1億円(=860億円×33.5%)です。
※細かい計算(為替やプラットフォーマ(AppleやGoogle)に支払う手数料)は割愛しています。
次のポイントは、ドラクエウォークの売上げを「スクウェアエニックス」と「コロプラ」の2社でどう分配するかです。
一般的にコンテンツ提供する方が多く割り当てられるので、スクエニが70%、コロプラが30%とします。
そうすると、スクエニが201.7億、コロプラが86.4億儲かります。
ポケモンGOの売上を決算に読み込んでいないと仮定して、ドラクエウォークがどれだけ会社の売上に貢献するかを計算すると、スクエニが107.4%、コロプラが118.9%となります。スクエニが7.4%、コロプラが18.9%売り上げを押し上げる想定です。
※現にコロプラはドラクエウォークを当てにしているのか、2019年の決算予想を立てていません…!
スクエニ | コロプラ | ||
会社売上(億円) | 2,710 | 457 | |
ドラクエウォークの売上 | 全体(億円) | 288.1 | |
売上の分配割合 | 70% | 30% | |
分配後の売上額(億円) | 201.7 | 86.4 | |
ドラクエウォークが会社売上を どれだけ押し上げるか? |
107.4% | 118.9% |
ドラクエウォークが株価に与える影響は「コロプラ」の方が大きそうだとわかりました。したがって、コロプラについて深堀りしていきます。
コロプラ
コロプラについて、調べてみると、決算はガタガタで、しかも大きなリスクを抱えていることがわかりました。
決算
まずは業績データです。青の棒グラフが売上げですが、2016年をピークに綺麗な右肩下がりです。。
出典:https://colopl.co.jp/ir/highlight/data.html
訴訟リスク
コロプラは訴訟問題を抱えています。訴訟の対象はスマホRPG「白猫プロジェクト」。訴えているのは任天堂。任天堂は5件の特許権侵害があるとして、配信停止などを求めています。
損害賠償は、2014/7の白猫プロジェクト配信以来、コロプラがユーザー課金で得た利益は400億円以上だとし、任天堂は400億円の請求権があると主張(特許法102条2項)。そのうち、一部請求として、弁護士費用4億円を含む44億円を請求しています。
ここでは割愛しますが、お互いの訴訟での主張の経緯を追って、調べれば調べる程、コロプラが敗訴するのではないかと思います。
コンプライアンスリスク
下記の株価を見て頂きたいです。
ドラクエウォークの発表がされたのが2019/6/3(下記チャートの黄色い背景箇所)です。「あれ!?発表前の5/24頃から株価が急騰しているぞ…!?」
そうなんです。真意は定かではありませんが、この株価チャートを見る限り、情報が漏れているのではないかと疑ってしまいます。
財務(資産)
念のため、資産も確認しておくか…と見てみると、驚きました!!なんと、現金を604億円も持っていました!
出典:https://colopl.co.jp/ir/highlight/bs.html
結論
売上げは落ちていますが、赤字でなく、黒字です。それに、この現金604億円…!
世界経済がリセッション(景気後退)に入るリスクもある反面、ドラクエウォークがコロプラの業績に与える影響も大きい。しかも、世の中はドラクエウォークに否定的な意見が多い。
そのため、私はPBR1倍の537円になった場合に、購入することを決めました!
もちろん、その時々の状況に応じて、変更するかもしれませんが。。
「ドラクエウォークで業績が大幅に改善する可能性があるのに、PBRが1倍割れをしているのはお買い得」という判断です。
ゲーム関連株だけあって、不確定要素が多いため、投資というより、投機(ギャンブル)に近いです。
投資は自己責任で!
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